いまや販売店では全く見かけることもなくなった、ブラウン管テレビが実家などに眠ったままではございませんか?
2011年7月24日のアナログ放送終了により、テレビ単体では放送を見ることができなくなり、2015年をもって生産も終了しました。
そんな古い家電なんだから粗大ゴミで出せるだろう、と思ったら大間違い。実はブラウン管テレビは粗大ゴミに出すことができません。
この記事では、ブラウン管テレビを正しく処分する方法や知っておくと得するポイントを解説します。
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ブラウン管テレビの正しい処分方法【5つの選択肢】」
ブラウン管テレビを処分する方法には、以下の5つがあります。
- 指定引取場所に持ち込む
- 家電量販店のリサイクル家電回収サービスを利用する
- メルカリやヤフオクに出品する
- 欲しい人を探して譲渡する
- 不用品回収業者に回収してもらう
指定引取場所に持ち込む
ブラウン管テレビは「一般財団法人 家電製品協会 家電リサイクル券センター」が指定する引取場所に持ち込むことで、処分できます。
指定取引場所は主に運送会社の営業所や商店などで、同センターWebサイト内「指定引取場所検索」ページにて検索できます。
注意点として、指定引取場所に持ち込む際は、事前に郵便局でリサイクル料金を支払っておく必要があります。支払いを済ませたら、振替払込受付証明書を受け取りブラウン管テレビ本体に貼り付けましょう。
家電量販店のリサイクル家電回収サービスを利用する
主要な家電量販店では、リサイクル家電の回収サービスを実施しています。ブラウン管テレビも回収対象のため、このサービスを利用して処分することができます。
家電量販店を利用する最大のメリットは、買い替えであれば搬送費や出張訪問費の値引きを受けられる点です。新しい家具を運び込んでもらうと同時に、ブラウン管テレビを回収してもらえます。
リサイクル料金は回収時に直接支払うため、事前のリサイクル料金の支払いが不要な点も便利です。
値引きを受けられるのは買い替え時に限られるため、新しいテレビの購入を考えているというような場合に利用するのがおすすめです。
メルカリやヤフオクに出品する
メルカリといったフリマアプリや、ヤフオク!に代表されるネットオークションに出品して、ブラウン管テレビを売却する方法もあります。
実は2015年以降も海外の一部の国ではブラウン管テレビが生産されていたのですが、2022年には全世界で生産を終了しました。
そのため、ブラウン管テレビを入手するには中古品を購入するしかありません。古いブラウン管テレビには、オブジェやインテリアとしての需要もあります。
すぐに買い手が付くとは限らず時間と配送などの手間はかかりますが、買い手が見つかればお金をかけずにブラウン管テレビを処分できます。
欲しい人・コレクターを探して譲渡する
ブラウン管テレビを欲しい人がいないか探して、譲渡するという処分方法もあります。
前述の通り、ブラウン管テレビは現在生産されていないため、入手が年々難しくなっています。その一方で、独特の魅力や液晶テレビにはない特徴から、ブラウン管テレビの需要は今もあります。
もし親戚や友人知人にブラウン管テレビを探している人がいれば、譲ってあげれば喜んでもらえるかもしれません。
近くで希望者を探すのが難しい場合は、ジモティーといったマッチングサービスを利用して探すことも可能です。
不用品回収業者に回収してもらう
ブラウン管テレビは、不用品回収業者に回収してもらうことでも処分できます。
ブラウン管テレビはかなりの重量があり、14インチで8kg前後、32インチの大型サイズとなると30kg前後もの重さがあります。そのため、処分したいと思っても運ぶどころか動かすことすら困難な場合も少なくありません。
不用品回収であれば、どんな大きさ・重さのブラウン管テレビでも、運び出しから依頼できます。また、依頼当日や翌日でも回収に来てもらえます。
回収料金に運び出し等各種サービスが含まれることから、ブラウン管テレビ単品だと他の処分方法より若干料金は高めです。不用品をまとめて処分するとコストパフォーマンスが良くなるため、他にもいらない家具家電等があれば、まとめて回収してもらうといいでしょう。
なぜブラウン管テレビは粗大ゴミで処分できないのか?法的理由を簡単解説
ブラウン管テレビのような古い家電は、粗大ゴミに出せるのではと考えてしまいがちです。
しかし、ブラウン管テレビは原則として粗大ゴミに出せません。ここからはその理由を詳しく解説します。
ブラウン管テレビは「リサイクル家電」
ブラウン管テレビは、実は液晶テレビ等と同様に「家電リサイクル法」の対象家電、いわゆる「リサイクル家電」です。
家電リサイクル法は2001年4月に施行され、それ以降テレビ・エアコン・冷蔵庫(冷凍庫)・洗濯機のリサイクル家電4品目の処分にはリサイクル料金が必要になりました。
なお、家電リサイクル法の対象は家庭用として製造・販売された機器です。そのため、業務用として普及したプロジェクションテレビや、病院や旅館等で使用されるコインボックス内蔵型のテレビは、基本的に対象外です。
リサイクル家電は原則自治体で収集しない
ブラウン管テレビはリサイクル家電に該当することから、原則として自治体では収集を行っていません。ブラウン管テレビを粗大ゴミで出すことはできないため、注意しましょう。
ただし、ごく一部の自治体に限り、リサイクル目的で回収を行っている場合があります。また、ふれあい収集のように高齢者や身体の不自由な方に限って回収してもらえる場合もあります。
どうしても自治体を通じてブラウン管テレビを処分したい場合は、一度自治体に問い合わせてみるといいでしょう。
ブラウン管テレビのリサイクル料金
ブラウン管テレビのリサイクル料金は、メーカーおよびテレビのサイズから一律で決まっています。
メーカー | サイズ | 金額 |
---|---|---|
シャープ | 小 | 1,870円 |
大 | 2,970円 | |
ソニー | 小 | 1,870円 |
大 | 2,970円 | |
東芝 | 小 | 1,320円 |
大 | 2,420円 | |
パナソニック | 小 | 1,320円 |
大 | 2,420円 | |
日立製作所 | 小 | 1,870円 |
大 | 2,970円 | |
三菱電機 | 小 | 1,870円 |
大 | 2,970円 |
※小は15インチ以下、大は16インチ以上
出典:再商品化等料金一覧(家電リサイクル料金)|一般財団法人家電製品協会
ブラウン管テレビは売却できる?
古いブラウン管テレビを売却できるのか?気になる方もいることでしょう。
そこで最後は、ブラウン管テレビを売却できるのかどうかや、売却する場合のポイントを紹介します。
リサイクルショップではまず買い取ってもらえない
ブラウン管テレビは、残念ながらリサイクルショップではまず買い取ってもらえません。
ブラウン管テレビのほとんどは地上デジタル放送に対応しておらず、別途チューナーを取り付ける必要があります。また、昨今の液晶テレビや有機ELテレビと比較すると、重量、消費電力、機能等の面でデメリットが多く、一般的なテレビとしての需要はほとんどありません。
以上のことから、2023年現在では、買取対象品目からブラウン管テレビを除外しているリサイクルショップがほとんどです。通常のブラウン管テレビをリサイクルショップに売却することは、困難でしょう。
希少価値の高いものなら値がつく場合も
ブラウン管テレビの中には、ごく一部ですが希少価値の高いものが存在します。そういったものであれば、コレクターが収集している為、例外的に中古市場でも値がつく可能性があります。
具体的には、昭和レトロな外観のものやキャラクターコラボの限定商品、ファミコンやスーパーファミコン等のゲーム機内蔵タイプのテレビが挙げられます。
上記のようなテレビは一般的なブラウン管テレビとは異なる価値を持つため、特殊なブラウン管テレビの買取実績があるレトロ家電を扱うようなお店に査定を依頼すると、適正な価格で買い取ってもらえる可能性が高まるでしょう。
たとえ0円でも引き取ってもらえれば実はお得
ブラウン管テレビは前述の通りリサイクル家電のため、単に捨てたいというだけでも1,300円から3,700円のリサイクル料金の支払いが必要です。
そのため、売却できる場合はもちろんですが、たとえ全く値がつかなくても、0円で引き取ってもらえるならばリサイクル料金分だけお得になります。
ブラウン管テレビを欲しい人に譲渡できれば、リサイクル料金は発生しません。また、リサイクルショップや買取店の中には、値がつかないものでも無料で引き取ってもらえる場合があります。
どうしても処分にお金をかけたくない場合は、無料で引き取ってくれる人やお店を探してみるといいでしょう。
まとめ
ブラウン管テレビは古い家電ではありますが、液晶テレビと同じくリサイクル家電の対象です。そのため、原則粗大ゴミに出すことはできません。
ブラウン管テレビを処分するなら、指定引取場所に持ち込む、家電量販店の家電回収サービスや不用品回収、売却や譲渡するといった方法を利用することになります。
ただし、ブラウン管テレビは単体ではテレビとして使えないため、一部の希少価値のあるものを除いてリサイクルショップ等に売却することは難しいでしょう。
ブラウン管テレビをすぐに処分したい、重たく動かせないので運び出しから依頼したい、他の家電や家具とまとめて処分したいというような場合は、不用品回収の利用がおすすめです。
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