和室には欠かせない存在の畳。畳のい草の香りは、日本人はもちろん海外の人にも根強い人気があります。
そんな畳ですが、不要になったときの処分方法はご存じでしょうか?
畳は滅多に処分する機会がないため、「処分方法がわからない」という方は多いと思います。いざ処分が必要になったとき慌てないためにも、事前に知識を学んでおくことが大切です。
そこで今回は、畳の処分方法についてお伝えます。
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畳の一般的な処分方法|5つの選択肢とそのメリット・デメリット
畳の一般的な処分方法には、以下の5つがあげられます。
- 畳屋に依頼して引き取ってもらう
- 粗大ごみとして自治体の収集で処分
- 分解して可燃ごみとして排出
- 事業で使用していた場合は産業廃棄物で処分
- 不用品回収業者に処分を依頼
自治体の粗大ごみ収集で畳を処分する方法
畳は、自治体にもよりますがほとんどの場合「粗大ごみ」として処分できます。
自治体の粗大ごみ収集で畳を処分するには、事前に収集日を確認し、指定された方法で運び出します。多くの自治体では、畳は粗大ごみとして有料で回収され、指定の場所に自分で運搬する必要があります。詳しい料金や手続きは、自治体のウェブサイトで確認しましょう。
粗大ごみの最大のメリットは「費用が安いこと」です。自治体によっては、無料またはそれに近い金額で回収してもらえる場合も。コストを抑えて処分をしたい人は、粗大ごみ回収を利用しましょう。
ただし、多くの自治体では回収の日時を指定できない点と、収集場所まで自力で運び出す必要がある点には注意が必要です。
畳屋に依頼して処分|引き取りサービスの利用法
近所に畳の販売店、いわゆる畳屋さんがある場合には、引き取りを依頼できる場合があります。
古い畳の引き取りだけでも受け付けてもらえる場合もあれば、買い替えに限り古い畳を引き取ってもらえる場合もあるなど、サービス内容はお店によってさまざまです。まずは近くの畳屋に電話やインターネットで引き取りサービスの有無を確認しましょう。
買い替えを伴う場合は、古い畳の引き取りが無料または割引で行われることがありますが、処分のみの場合は費用が発生することがあります。サービス内容や料金について事前に確認することが大切です。
家の近くに畳屋さんがある場合や、処分したい畳を設置してもらったお店がわかる場合には、引き取りが可能か問い合わせてみることをオススメします。
畳を分解して可燃ごみとして処分する方法
自治体のルールにもよりますが、畳は分解すれば可燃ごみとして処分が可能です。
可燃ごみとして処分できれば、通常のごみと同じ要領で排出できるため、処分費用はかかりません。
ただし、畳を解体するのはたとえ一畳分でもかなりの重労働。ノコギリの扱いに慣れている人であればDIY感覚で解体できるかもしれませんが、そうでなければオススメしにくい処分方法です。
事業で使用していた場合は産業廃棄物で処分
事業・法人で出た畳は産業廃棄物となり、粗大ごみで処分が出来ません。
事業で出た畳は、具体的には民家のリフォームや建て壊し、閉店した旅館などで伴って出た畳が産業廃棄物に該当します。
業者が作業を行う場合は、家庭の住宅から出た場合でも産業廃棄物となる点には注意が必要です。
不用品回収業者に処分を依頼
畳の処分は、不用品回収業者に依頼することも可能です。
不用品回収業者であれば、畳のサイズや状態を問わず、運び出しから代行してくれます。回収日時の指定も可能で、業者によっては即日の回収にも対応しています。
ただし、処分費の他に作業費や運搬費がかかる場合もあり、処分にかかる料金は他の処分方法と比較して高め。急ぎで畳を処分する必要がある、自力で運び出しができないので搬出から依頼したい場合などの事情があるときには、不用品回収の利用を検討してみましょう。
畳の処分方法を検討する際の注意点
畳の処分方法をここまでお伝えしましたが、どの処分方法が自分に合っているのか、悩んでしまう方もおられるでしょう。
そこでここからは、処分方法を検討する際の注意点をご紹介します。
畳1枚の重さは約30kg、運搬も解体も重労働
畳1枚の重さは、物にもよりますが1枚約30㎏ほど。畳を処分する際は複数枚をまとめて処分ケースが多く、たとえば5枚の場合はなんと150㎏もの重さになります。
この重たい畳を自分で部屋から運び出すのは、大変な重労働です。
さらに解体するとなれば、ごみ袋に入るようノコギリ等を使って細かく分解しなければなりません。普段からDIYに慣れ親しんでいる人ならともかく、女性やお年寄りにはとても困難な作業です。
費用と運搬のポイント
畳の処分費用は、処分方法によって異なります。自治体の回収では1枚あたり数百円〜1,000円程度が一般的ですが、不用品回収業者に依頼すると1枚あたり2,000〜3,000円が目安です。不用品回収業者は少し高くなりますが、畳の運搬や解体をすべて任せられるため、労力や時間を考えると非常に便利です。特に複数枚の畳を短時間で処分したい場合、業者の利用がおすすめです。
リフォームや解体で出た不要な畳は産業廃棄物
家のリフォームや解体で出た畳は、基本的に「産業廃棄物」扱いとなります。
産業廃棄物扱いになると、自治体の収集は利用できません。産業廃棄物を一般ごみとして処分してしまうと、不法投棄になってしまいます。
家のリフォームや解体で発生した不要な畳は、必ず産廃処分業者もしくは産廃処理の許可を持つ不用品回収業者に依頼してください。
畳の処分を考える前に知っておきたい豆知識
畳の世界は奥が深く、一般にはあまり知られていない知識もたくさんあります。
ここからは、畳の処分を考える前に知っておくと役に立つ、ちょっとした豆知識をご紹介します。
「裏返し」と「表替え」でメンテナンス可能
畳は私たちが普段目にしている「畳表」と、中心にある「畳床」「畳縁」の3つからできています。
「裏返し」とは、畳表をひっくり返して使用することです。畳表は両面使えるので、裏返しをすれば新品同様の畳に生まれ変わります。
「表替え」とは、畳表のみ新しくすることです。まだ使える畳床と畳縁はそのままに、表面だけを新しくすることで、畳をより長く使えます。
畳の寿命は「畳床」を基準に考える
畳の寿命は、畳床は畳の中心にあたる部分「畳床」の状態によって決まります。畳床が劣化すると畳全体に張りがなくなり、本来の機能を果たせなくなってしまうのです。
素人でも判断できる状態の確認方法は以下の2つとなります。
- 歩いてみたときにやわらくてフワフワしている
- ハリがなく、グニャっとした感触がある
このような状態になったら、畳の寿命がきていると考えましょう。
畳の素材にも種類がある
畳と一言で言っても、昨今はさまざまな素材が使われます。
畳表の場合「イ草」と「経糸」という素材があり、畳床は「藁」や「ワラサンド畳材」といった素材が使われています。素材によって、特徴や寿命が変わるので、しっかり種類を把握しておきましょう。
自分で把握できない場合は、プロに調べてもらうのもオススメの方法です。
畳の処分方法まとめ
ここまで、畳の処分方法と注意点や豆知識をご紹介してきました。
畳の処分は、運び出しを自力でできるのであれば、自治体の粗大ごみ収集を利用するのが安上がりです。労力を惜しまないのであれば、解体して燃えるごみとして処分も可能。
ただし自治体によっては、解体しても粗大ごみ扱いの場合もあるため、事前に必ず調べておきましょう。
近くに畳屋さんがある場合や、処分する畳を購入したお店がわかる場合には、引き取ってもらえないか問い合わせてみるのもオススメです。お店によってサービス内容は異なる為、廃棄のみでは受け付けてもらえない場合もある点に注意が必要です。
急ぎで処分したい場合や搬出から依頼したい場合、他の不用品もまとめて処分したい場合には、不用品回収業者の利用がオススメです。また、リフォームや解体で出た畳も、不用品回収なら処分できる場合があります。
いずれの方法を取る場合でも、事前の問い合わせが大切です。畳の素材や状態、枚数などをチェックの上、ご自身にあった方法を検討しましょう。
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