終活や生前整理が定着してきた昨今、「老前整理」という行為も広がりつつあります。
しかし、聞きなれない言葉のために、具体的になにをするのかよく知らないという人もまだまだ多いのではないでしょうか。
そこで今回は、老前整理の趣旨や行うメリット、進めるときのコツについてお伝えします。
老前整理とはなに?生前整理との違いは?
まずは、老前整理がどのようなものなのか、そして生前整理とは何が違うのかについて、確認していきましょう。
老前整理とは
老前整理(ろうぜんせいり)とは、主に高齢者が自分の生活や持ち物を整理し、必要なものだけを残して不要なものを処分することを指します。
不要な物を整理することで快適な生活を送れるようにする目的のほか、将来的な介護や施設入所を視野に入れた老後の準備としても行われます。
老前整理と生前整理の違い
老前整理と生前整理には「誰のために行うか」という違いがあります。
老前整理は老後に自分自身が快適な生活を送るための手段として行います。一方、生前整理は主に自身が亡くなった後の家族の負担を減らすために行います。
また、生前整理が一般的に終活に含まれるのに対して、老前整理は終活の一歩手前の準備段階と考えることもできます。
老前整理を始めるタイミング
老前整理を始めるタイミングは、個人の状況によって異なりますが、以下のようなことがきっかけになる場合が多いです。
- 定年退職で時間ができた
- 自宅での生活に介護の必要性が出てきた
- 家族や親族が亡くなり遺品整理を行うことになった
- 身体が元気なうちに不要なものを整理したいと思うようになった
老前整理は健康状態が良好なうちに始めることでより効率的に行えるため、できるだけ早めに行うことが望ましいといえるでしょう。
老前整理のメリット
老前整理を行うメリットには、以下の3つが挙げられます。
- 身体が元気なうちに家の中を整理できる
- 将来の怪我や事故を未然に防げる
- 家族の負担を軽減できる
1つずつ、詳しく確認していきましょう。
身体が元気なうちに家の中を整理できる
何十年間と生きていれば、財産や持ち物、そしてそれらにまつわる思い出がたくさんあることでしょう。生前整理や遺品整理でそれらすべてを整理し、捨てるか残すかを判断することは、身体的にも精神的にもかなりの重労働です。
老前整理であれば、身体が元気なうちに家の中を整理し、片付け切ることもできます。その後の生前整理や終活の負担も、小さくすることができるでしょう。
将来の怪我や事故を未然に防げる
年齢を重ねると、片付けができなくなり、怪我をするリスクが上がります。高いところから物が落ちてきたり、火事や災害時に逃げ遅れたりすることも考えられます。
老前整理をして住環境を良くしておけば、怪我や事故を未然に防ぐことができます。年を重ねてから快適に暮らせるよう、元気なうちに環境を整えておくことも、老前整理の大きな目的の一つです。
家族の負担を軽減できる
財産や持ち物がまったく整理されていない状態からの遺品整理は、残された家族にとって大きな負担です。自分の持ち物でないものは、本人が片付ける場合と違って捨てるか残すかの判断が難しく、時間と労力がかかってしまいます。
本人が存命の場合でも、自力で片付けられなくなってから財産・持ち物の整理をしたい場合は、家族や業者、介護員が行う福祉住環境整理(介護整理)を行わなければなりません。
老前整理をして財産・持ち物を減らしておくことで、家族の負担も軽減できるのです。
老前整理をスムーズに進めるコツ
ここからは、老前整理をスムーズに進めるコツをご紹介します。
老前整理はかなりの重労働なので、スムーズに進めるコツをぜひ覚えておきましょう。
「よく使うもの」だけを残す
老前整理では、今使っているものだけを残すよう心がけることがポイントです。長く使っていないものや、いつか使うかもと残しているものは、今後も必要になることはそうないでしょう。
普段使わないもの=必要のないものとして処分する意識を持つことで、確実に物を減らすことができます。
収納用品を買い足さない
老前整理では今ある収納に収まるよう物を減らすことも重要です。片付けをするときによく収納を買い足す人がいますが、収納を購入することで、残すものが増える・買い足した収納という物が増えるので逆効果になります。
老前整理は物を減らす作業であることを意識して、収納を買い足すのは控えましょう。
もったいないと思うものは売却してお金に
まだ使えると思うものやほとんど使ってこなかったものは、売却してお金に換えましょう。捨てずに売却することで、処分するのはもったいないという気持ちが薄れる効果も期待できます。
売却することでお金にできるものには、貴金属類、時計、美術品・骨董品、ハイブランド品、楽器、レコード、食器などが挙げられます。家電製品の場合製造から5年を超えていると売却は厳しくなりますが、オーディオ機器やカメラなどは古いものでも値のつく可能性が十分にあります。
老前整理を行う際の注意点
最後は老前整理を行うときに知っておきたい注意点について確認しておきましょう。
早めに行っておきたい老前整理ですが、トラブルになることもあるため要注意です。
家族の物は勝手に整理しない
老前整理は自分のために行うものなので、家族の物や共有財産については勝手に整理しないようにしましょう。家族であっても、トラブルになる可能性が十分にあります。
とくに思い出の品や経済的価値があるものを整理したいときは、残すのか売却するのか、相続するのかなどを家族と一緒に話し合うといいでしょう。
大きな家具の処分は2人以上で行う
大きな家具を処分するときは、無理に1人で行うのではなく、2人以上で行いましょう。
40~50代で行うことの多い老前整理ですが、無理をすれば身体を痛めたり怪我をしたりする可能性があります。家の床や壁を傷つけたり、物を壊してしまう恐れもあるため、重たいものを動かすときは十分な人手を集め、安全を確保した上で行う必要があります。
そのままでは運び出しが困難だったり高層階からの運び出しが必要な場合は、不用品回収業者を利用したり、買取店の出張買取を利用するのもおすすめです。
こつこつと少しずつ進める
老前整理では、自身の持つ財産や持ち物だけでなく、場合によっては人間関係まで整理を行います。そのため、一朝一夕ですべてを終わらせることはできません。
焦って短期間で行おうとするのではなく、年単位の時間がかかっても構わないくらいの気持ちの余裕を持って、計画的にこつこつと進めていきましょう。
まとめ
本記事では、若いうちに財産や持ち物を整理し、片付けておく老前整理について紹介しました。
老前整理は生前整理よりもさらに前に行うものです。元気なうちに老前整理を行っておくことで、自分と家族の将来的な負担を減らすことができます。
ただし、老前整理の作業量はかなり多いため、初めから完璧を求めると、途中で断念してしまうことがよくあります。小さなことからこつこつと、確実に整理を進めることをおすすめします。
- 老前整理はご自身と家族の将来を考えながら、元気なうちからこつこつと進めることが大切です。不用品の処分や財産の把握・整理が大変な場合は専門家に相談することも検討すると良いでしょう。
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